随分と待っていた『SCOTT(スコット)』のディスクブレーキ対応のシクロクロス『ADDICT CX』がSea Otter Classic(シーオッタークラシック=以後SOC)でデビューした。実際は2015年2月の世界選手権でプロトバイクを走らせ観客とメディアの注目をあびたモデルです。
スコットは、カンチブレーキ仕様の超軽量シクロクロスを前々から投入していたので、ディスクブレーキがレースレギュレーションで認められた時点で、ニューバイクへの装着が期待されていたブランドでした。しかし、そんな期待をよそに、昨シーズンはシクロクロスバイクをラインナップに登場させることはありませんでした。
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SCOTT Bikes
今回SOCでデビューした最終モデルでは、フレーム重量が890g(サイズ54)、フォークが360gと、ターマック専用ロードバイクと比べ強度が必要なシクロクロスバイクでは異例な軽量ぶりをアピールさせてきました。これは、カンチブレーキ仕様だった前モデルより60g
の軽量をはたしています。この軽量化には、ドロップアウト中空カーボンをふくめ新しい技術革新が随所に投入され達成されています。
新しいADDICT CXでは、ワイヤー、ケーブル、油圧ホースの完全フレーム内装を実現。その仕様はフロントフォークにまでおよび、フロント油圧ホースはフォーク左上から内装されます。当然フォークコラムはテーパーステアラーです。このフォークとテーパーヘッドチューブにより、ねじり剛性は従来比32%のアップを果たしています。
そして徹底的に軽量化されたフレームは、強度アップとともに快適性を失うことはなく、垂直方向に対しての振動吸収性を飛躍的にアップさせています。
新フレームでは、フロントチェーリングのシングル化に最適化させるためにチェーンガードを装着できるようにしました。そして、タイヤクリアランスでは40cのグラベルタイヤにも対応。低いボトムブラケットに、422ミリと短いチェーンステイを採用し、ホイールベースは1017ミリ(サイズ:54/M)としています。
前後のアクスルは、すでに標準になりつつあるスルーアクスルを採用。フロント15ミリ、リア142 × 12ミリとなっている。ディスクブレーキマウントはポストマウントです。
この新しいADDICT CX 10の販売価格は、完成車モデルで5899ドル。カーボン素材別にHMX採用の『ADDICT CX 10』と、HMFカーボン採用の『ADDICT CX 20』が販売されます。
あと少し気になるのが、同時に登場してきた『SPEEDSTAR CX』の存在です。フレームシルエットはADDICTに近いのですが、ホイールベースが短いので、もしかしたらグラベルロードバイクなのかもしれません。フレーム素材は6061系のアルミフレームになっています。
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