普段のサイクリングやポタリングにMTBを利用することも多いのですが、やはり『マウンテンバイク』というバイクに乗っているのですから、たまには山を走ってみたくなります。
トレイルライドとは、山岳フィールドをMTBで走行するものですが、植物の成長と虫の活動が活発になる『夏』には不向き。草が枯れ虫が少ない『冬』が圧倒的に走りやすい。
そして山岳ルートに入る時は、なるべく午前中に入山して午後は早めに下山するのが良い。なぜならギリギリの行程を組んでしまうと、もし山中で大きなトラブルが起きたばあい、明るい時間帯に下山できなくなる可能性があるからです。
今回は午後から入山するので、一つのピークを超えるだけの短いルートにしました。それにしても麓から上がってくると何て大変なのでしょうか。フロントチェーリングをインナーに落としても脚力が足らず、登りのルートでセッセとMTBを押し上げる。自転車を押しても担いでも、MTBの場合はサイクリングしてることに含まれるはず。
山の頂点にある鉄塔は、まだあんな向こうにあります。ペダルの漕ぎとバイクの押し甲斐のある高原ダブルトラック。しかし、空は雲ひとつない快晴。気分最高です!
山の中腹を超えた辺りから、大昔の噴火のなごりのような黒々とした岩があらわれます。
なかには異形の大岩が鎮座してたりする。枯れたススキとの色の対照もいいかんじ。
高度が上がるごとに周りの景色がめまぐるしく変化する山岳ルートは、景色の写真を撮ったり眺めているだけでも時間の経過は早い。めざす山のピークに到達する頃には随分と日が傾いてきている。冬だから日没も早い。
鉄塔に到着したので持参したビスケットを食べながら小休止。あんまりノンビリしていると路面が見えなくなるので、早速下りのルートを走り始めた。
山の頂点から中腹まではギャップが少ない緩やかなスラローム。周りの景色を楽しみながら降りていくダウンヒルは楽しい!ふと立ち止まって振り返ると、先程いた鉄塔が豆粒にしか見えない。
山の中腹を過ぎる頃には太陽は地平線へ沈むすこし手前。あまり感傷にひたって止まっている時間は少ない。
中腹を超える辺りからは、路面にギャップや障害物が増えてくる少々テクニカルなルート。そして、ご覧のとおり麓までは結構距離がある。しかし、太陽はあんな位置。写真撮って楽しんでいる時間はまったくないので、ここから麓まで真剣に下ることに決定。
つるべ落としの夕日を見ていたら『やっぱり、山には午前中に入ろうね』って山から言われているような気がした。それにしても後半のテクニカルルートは楽しかった。一回大きく転倒したけど、身体もバイクも無事でした。
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