【熊本人吉】2015年 相良路サイクルフェスタ[1]

すこし前のイベントになりますが、9月20日に熊本県球磨郡錦町で開催された『第21回 相良路(さがらじ)サイクルフェスタ』へ自転車友達(インド食堂夫妻)と参加してきました。
剣豪とフルーツの里【球磨郡錦町】
こちらのイベントは『剣豪とフルーツの里』錦町をイベントの中心として構え、人吉球磨(ひとよしくま)の広い範囲に点在する『相良三十三観音』を自転車を利用して巡るものです。
限定開帳の観音【相良三十三観音 / 人吉球磨】
また、イベント当日は、毎年春秋に開催される『観音めぐり一斉開帳』の期間中であるため、国宝青井阿蘇神社をはじめ、相良700年の歴史の中で守り受け継がれてきた多くの社寺建築や仏像を拝観することができます。この期間のみの限定開帳が多く、歴史的建築や仏像などに興味深いサイクリストには嬉しいイベントでしょう。

相良路サイクルフェスタ記念撮影【国宝青井阿蘇神社 / 人吉市青井町】
ちなみに、このサイクリングの運営は、熊本/人吉サイクリング協会が主催し、相良三十三観音観光協議会などの後援によって開催されます。

『相良路サイクルフェスタ』サイクリングコース

サイクリングのコースは【A】と【B】の二つから好きな方を選べます(事前参加申込時)。

【Aコース】は初心者や低学年のお子さんがいるファミリーに最適な、人吉市内散策を含んだ『梨狩りファミリーサイクリング』で距離は20km程度。

【Bコース】は相良観音を巡る『相良三十三観音巡りサイクリング』で約50km。走行距離から「50kmは走れない…」と思う方もいるかもしれませんが、観音巡りをするため途中で何度も休憩(観音拝観)します。連続で走り続けるわけではありません。しかし、今までサイクリングした事がない方はキツイと思います。
また、Bコースは三十三観音を一気に巡るのではなく、だいたい3年連続で参加すると全ての観音を巡るという感じなので、毎年参加しても同じところをグルグル走ることはありません。

もうひとつ情報をあげるとすれば『相良三十三観音めぐり』期間中は、各所の観音様のある境内では、地元の方々がお茶やお菓子を振舞う『お接待』の風習があり、訪れる方々を暖かく出迎えてくれます。このときに『お接待料』という感謝の気持ちをこめたお礼をお渡しするので、ある程度の小銭ストックを用意した方が良いですよ。

アクセス / 現地集合

イベントの出発地点は球磨郡錦町の『錦くらんど公園(道の駅錦)』です。なので、現地まで自分の自転車を運べない方は参加ができません。

私のばあい、前輪を外せば車内に積み込み可能なので簡単。出発する朝にでも余裕で積み込みは完了…とか思っていたら、イベント当日は寝坊して凄く慌てました。いろいろあるから積み込みは前日までに済ませておきましょう。
相良路サイクルフェスタ開会式【球磨郡錦町】
駐車場は、くらんど公園の反対側にある農協がイベント用の駐車場になります。
受付は8時過ぎくらいから始まり、その後で開会式です。この日は素晴らしい快晴なのですが、球磨の平野部は山に囲まれているからか、雲海みたいな霧が上空低く広がります。毎年朝方はこんな感じ。

こちらのイベント定員は200名です。少なめでしょうか?内容が霊所巡りと結構【レア】なのと、ポタリングのようなユッタリ走行だからか、スポーツ志向の『天草下島一周サイクルマラソン』や『サイクルマラソン阿蘇望』のように先を急いで申込みしなくても定員に余裕はあるようです。今のところはですが。

『相良三十三観音巡りサイクリング』スタート

9時頃になると観音巡りのスタートです。参加者は【Bコース】が多く、一斉にスタートすると周辺の交通機関や一般車両の妨げになるので、幾つかのグループに分けられてゴールまで共にします。友達同士の参加でも申込がバラバラだと別々のグループになる可能性があります。これは受付の時に修正できるのでスタッフに申し出てください。

さて、前置きが随分と長かった。ようやくスタートにこぎつけました。今年のスタート後は、まず球磨川に沿った自転車専用道をしばらく下流へ向かいます。

新宮寺六観音

新宮寺六観音【相良三十三観音めぐり / 錦町西】
そして最初のお寺『新宮寺六観音(しんぐうじかんのん)』を訪れます。こちらは相良33観音めぐりの32番札所。十一面観音、如意輪(子安)観音、千手観音、聖観音、準提観音坐像と馬頭観音の六観音が安置されています。ここは常時開帳。
『市房堂』新宮寺六観音境内の出店【相良三十三観音めぐり / 錦町西】
境内にはテント用意されてお接待が受けれました。その前では地元商店や名菓店の出店もあり、お漬け物から、饅頭、巻寿司などのご飯もの、そして『市房堂』のぶどう大福が販売されていました。買いたいところですが、先々を考え購入をあきらめる。残念……
9月頃の『新宮寺六観音』の紅葉【球磨郡西錦町】
そういえば、こちらのお寺、秋になると樹齢数百年の銀杏やもみじの紅葉が素晴らしいそうです。近隣にはカフェもあって、ゆっくりと過ごすことができます。

さて、次の観音様へ向けて再スタート。だいたい一箇所あたり10〜15分くらいの自由行動があります。

赤池観音

赤池観音の観音堂【人吉市赤池水無町】
再スタートして15分くらい走行したでしょうか、次の『赤池観音(あかいけかんのん)』は33番札所。順番で行くと最後の札所になります。巡る札所の順序が気になるところでしょうが、前後しても構わないのです。ここは限定開帳。
赤池観音 / 木造聖観音【人吉市赤池水無町】
観音堂には聖観音と菩薩二体が祀られる。観音像は『木造聖観音』のヒノキの一木造りで色鮮やかな彩色が施されています。こちらの観音様は「慈悲の心で、あらゆる人々の苦しみを救う」とのこと。また、お堂のまわりにはたくさんの五輪塔や宝塔が建っている。
『相良三十三観音めぐり』お接待【赤池観音】
そして観音堂の前ではお接待のテント。
お接待の煮物とお漬け物【赤池観音境内】
脚休めの巡礼者とサイクリストが用意していただいたお茶、煮物、漬け物、菓子をいただきます。
お接待にいただける煮物漬物【赤池観音境内】
お出ししていただける煮物や漬け物が美味しいです。これ、ほんとにご飯が欲しくなります。(撮影時は気付かなかったのですが、赤飯ありますね。)

岩屋熊野座神社

岩屋熊野座神社【人吉市東間上町 / 相良三十三観音めぐり】
次は『岩屋熊野座神社(いわやくまのざじんじゃ)』。この神社は、中央殿、左殿、右殿、拝殿、覆屋、それに参道入り口にある鳥居と、すべてが国指定重要文化財です。祀られているのは、御祭神は、伊邪那美命(いざなみのみこと)、速玉男命(はやたまおのみこと)、事解男命(ことさかおのみこと)、相殿には応神天皇。

こちらの鳥居は、元禄14年(1701)に寄進された在銘鳥居では最古のもの。鳥居は正確に西を向いており、春分・秋分には、鳥居の中央から太陽が昇り沈むのを見ることができます。

また、敷地内には古くから水が存在する岩穴があり、夜更けになると『ほら貝』を吹く音が聞こえる不思議な霊所とのこと。

ここは興味深い霊所ですが、時間の問題で細かい写真が撮れませんでした。またの機会をみて撮影します。

次が『矢瀬が津留観音』と、いきたいところですが、長文になってしまったので、続きは次回『2015年 相良路サイクルフェスタ[2]』にさせていただきます。



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