【やまなみハイウェイ】サイクリング:前編

熊本も連日の猛暑。日差しが厳しいかわりに天候は安定しているので、暑いのに慣れているのであれば自転車日和というところ。なので、先日は涼しい高原を求めてサイクリングしてきました。

日ごろ自転車乗っているテリトリーは阿蘇周辺。このあたりから標高が高く涼しそうな高原ルートといえば、熊本阿蘇と大分湯布院をつなぐ『やまなみハイウェイ』でしょう。しかし全線を走る体力はないので、阿蘇一の宮から大分九重までとしました。

出発点になる阿蘇一の宮は『阿蘇神社』の名称をあげると気付かれる方が多いでしょう。地図で示すなら阿蘇カルデラ内の北東部、国道57号線沿い宮地駅の北に位置する田園地帯に囲まれた観光地区です。
阿蘇の田園道【阿蘇一の宮の北側】
一の宮から交通量の少ない農道を北上しつつ外輪山をめざします。四方を田園に囲まれながら進んでいくと、

内牧から大観望へ上がる外輪山ルート
左前方には大観望(大観峰)へ上がれるなだらかな地形が見える。そこには曲がりくねった国道212号線が通っており、多数のカーブを繰り返しながら外輪山の尾根へ到達します。
阿蘇の噴煙と往生岳と杵島岳
後を振り向くと、阿蘇中岳火口をふくむ阿蘇の山々が視界に飛び込んできます。画像左の噴煙の上がるところに阿蘇火口があります。右側の草原に覆われた山が往生岳と杵島岳で、その麓を『阿蘇パノラマライン』が通っており、北部阿蘇カルデラ平野を一望しながらサイクリングできます。
阿蘇一の宮平野【根子岳と阿蘇中岳】
では、これからカルデラの外へ向かいます。県道11号線を走りながら外輪山を上りはじめると、そのまま『やまなみハイウェイ』を走ることになります。そして外輪山の尾根に達するころに『城山展望所』が道沿いにあります。こちらで阿蘇カルデラ北東部と阿蘇連峰をながめましょう。画像左奥の台形型の山が『根子岳』、その右側が『阿蘇中岳』になります。
県道46号線と合流【県道11号線から撮影】
展望台をあとに県道を進むと県道46号線と合流。目的は久住なのでこのまま直進。前方の奥の方には久住連峰がみえます。ちなみに県道45号線へ向かうと、外輪山北部を横断するミルクロードを走ることができます。ルート途中には『大観望』という阿蘇連峰とカルデラを一望できる素晴らしい展望台があります。また、展望台駐車場付近には食堂、売店、お土産ショップ、お手洗いもアリです。
阿蘇の牧草地帯【やまなみハイウェイ】
さて、やまなみハイウェイの情報に戻します。
合流ポイントをすぎて県道11号線をすすむ両側には牧草地帯がつづきます。道幅は対抗2車線ですが路側帯がないに等しいの区間もあるので、車との間隔に注意しましょう。傾斜角は丘陵部分を上がるとき以外は大きくはありません。
阿蘇産山の牧草地帯【やまなみハイウェイ】
ひとつめの丘陵をあがると、阿蘇産山の大きな牧草地帯を通過。両側には阿蘇連峰と久住連峰が望め、天候が良ければ素晴らしいビューポイントが見付かるでしょう。
産山の牧草地帯からの久住連山【やまなみハイウェイ】
産山の牧草地帯をすぎると、いよいよ久住連峰の麓にせまり坂がきつくなっていきます。
瀬の本高原前の登坂【やまなみハイウェイ】
斜度でいうなら最大で約10%くらいでしょう。写真右側の山が久住山。
瀬の本高原の三愛レストハウス【やまなみハイウェイ】
斜度がある道を、多段数ギアを活用しながらユッタリ上っていくと瀬の本高原へ到達。赤い屋根が目印の『三愛レストハウス』が見えてきます。
瀬の本高原からの久住連山【やまなみハイウェイ】
ここまで上がってくると左右の景色は少し様変わりして、山麓らしい高低差のある草原と森林がひろがる。
三愛レストハウス【やまなみハイウェイ】
そして間もなく『三愛レストハウス[熊本県阿蘇郡南小国町瀬の本高原]』に到着。こちらの施設は、レストランとお土産ショップ、それにオートキャンプ場まで併設。また、施設の近くには、コンビニとガソリンスタンドがあり、様々な観光客の補給に対応できるようです。
県道11号線と国道442号線の交差点【やまなみハイウェイ】
ちなみに、三愛レストハウスは、県道11号線(やまなみハイウェイ)と国道442号線(旧小国街道)が交差する場所にあります。交差点の右方向へ進むと『くじゅう花公園』を経由して大分竹田市へ向かい。左方向へ進むと『黒川温泉』を経由して阿蘇小国町に向かうことになります。また、この交差点を直進してすぐに料金所(1994年無料化)がありましたが、現在では全ての料金所が撤去されています。
久住・猟師山の斜面を通る県道11号線【やまなみハイウェイ】
コンビニで補給をすませ、ふたたび県道を上がる。これからは瀬の本高原を抜けて牧の戸峠をこえる登坂コース。峠を越えるまでの全てが登り。画像左上にみえるコンクリ斜面(猟師山)あたりを上っていきます。

峠までのルートはクネクネと曲がっており、多数のコーナーが待ち構えています。路側帯は広くなく車両との距離が気になるところ。スポーツカーや観光バスの往来も多いので注意が必要です。
瀬の本高原からの阿蘇の涅槃像【やまなみハイウェイ】
そして、登坂行程の後半を過ぎると道路脇に狭い展望所がみえてきます。ここ、天気がいいなら絶対に立寄って損ではありません。眼下には、瀬の本高原はもちろんのこと、いままで頑張って上ってきたルート、そして遠く阿蘇五岳(別名『阿蘇の涅槃像』)を眺めることができます。[涅槃像=お釈迦さまが寝ている姿に似ていることから阿蘇の涅槃像と言われる。]

すがすがしい阿蘇の景色を眺めることができました。しかし、文章が長くなりましたので、今回はここまで。次回の【後編】は、久住登山口でメジャーな牧ノ戸峠へむかい、長者原と飯田高原を高台から望みます。



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