【実走レビュー】grunge MTB 用カーボンリジッドフォーク

古い26インチMTBのサスから交換[リジッドフォーク]

前回」はMTBにカーボン製の軽量リジッドフォーク[Grunge(グランジ)カーボンディスクリジットストレートフォーク 26”]を装着。そしてフォークの特徴をご紹介しました。

今回はリジッドフォークを装着したMTB『VooDoo ERZULIE』を実走させて感じたことを書いていきます。このバイクのサスペンション推奨ストロークは60〜70ミリ程度ということで、選択した肩下サイズは【425mm】です。



リジッドフォーク

ハンドリング

走り始めて街角のコーナーを曲がるとき、すぐに違和感をキャッチ。
前に装着していた80mmストローク[ROCKSHOX SID(2003model)]と比べると、バイクを倒して旋回に落ち着くまでフロント周りのダルさを少し感じる。とりあえず巻き込むようなシャープなハンドリングではないので安心ではあります。

実走ルートが田舎だから、曲がるポイントはたくさん存在します。何度もコーナーリングしていて分かったのが、バイク(フレーム)を倒すと前輪が少し遅れてから倒れるように感じとれました。
あと、真っすぐ走っているときにハンドルを軽くこじっても、若干フラつきが鈍い、というかマイルドな感じです。
サスから交換して実走レビュー[MTBリジッドフォーク]
この要因を走りながら考えた結果、肩下サイズが少し長いのではないかと推測。
以前装着していたサスペンションフォークの肩下サイズは、荷重が掛かっていない状態で【約445ミリ】。これに荷重をかけてサグをとります。装着していたサスのサグは多めの設定にしていたため、30ミリくらいは肩下サイズが短かったのは間違いありません。このサグ数値をあてはめると、実際は【約415ミリ】より長くはないので、リジッドフォークの方がおおよそ10ミリ以上長いことになります。

この長さの差が、ハンドリングに微妙な影響を与えていたのでしょう。しかし、この違和感のように感じたものは、数日乗っている間に気にならなくなりました。別に危険を感じるフィーリングは皆無ですし、このバイクをトレイルライドに使用するわけでもないのでシビアな問題はないです。

〔※サグ:ライダーが乗車した時にサスペンションが沈み込む量。体重に合わせた調整をすることで、サスペンションが適切に作動するように設定すること。〕


振動吸収性・その他

リジッドフォークの購入を検討するユーザーが一番気になるのは、乗り心地というか振動吸収ではないでしょうか。
サスから交換して実走レビュー[MTBリジッドフォーク]
リジッドということは固定されたフォークですので、路面から伝わるモノはダイレクトです。しかし、そこは計算されたカーボン素材をうまく挟んであるため、鋼鉄系のフォークとは大きな差があります。

まずはグラベル(砂利道)を走行してみると、ダート特有の微振動を上手く吸収して、手や腕への衝撃が減っているのが実感できます。また、デコボコのあるシングルトラックでも凸凹の間隔が大きいと、かなり良い感じで衝撃の角を丸めてくれます。当然ながら障害物が大きくなれば腕や足もセットで仕事をする前提です。
サスから交換して実走レビュー[MTBリジッドフォーク]
進行方向の振動吸収性は良好。これに対してコーナーリングが気になりましたが、フォーククラウンがシッカリしているおかげでヨレからくる不安感はありませんでした。これなら普通にオフロードを走行する分にはまったく問題がないです。
ただ、注意点としてはジャップ等を含むアクション走行には対応していません。

ターマック(舗装路)では、リジッドらしいキビキビとした走りを体験できます。
スタートからスムーズな加速をみせますし、立ち漕ぎであればサスペンションの沈み込みロスがないため予想以上にスピードが上がります。また、フロント周りが軽量になることで通常の増速でも少なめのペダリング入力で事が済みます。

他に軽量なのを実感するのが登坂です。いつもなら軽いギアにシフトダウンしてしまう坂でも、一枚重いギアで上がる事ができるようになります。とにかくオンロードでの走りは「軽い!」の一言。


実走インプレ:まとめ

久しぶりに軽量リジッドフォークを装着してみて、その軽い走りに感動。廉価版のクロモリフレームMTBで、この壮快感ならフォークを交換したメリットは大きい。
サスから交換して実走レビュー[MTBリジッドフォーク]
ちなみに写真のバイク重量は、ペダルとスタンド込みで10.6kgでした。両方外したら10kgちょっとは間違いないですね。

このフォーク、かなり気に入りました。と言うことで、次はVブレーキ/ディスク対応のモデルを入手してみます。また、現在の仕様でしばらく走行(換えない可能性大)するので気付きがあったら情報更新いたします。

カーボンディスクリジットストレートフォーク 26”

古い26インチMTBのサスから交換[リジッドフォーク]

特長
外見からは想像がつかない程に軽量に仕上げられたディスク専用カーボンフォーク。アルミクラウンにはアルミコラムが確実に圧入接着。カーボンレッグは強度が必要な部分は肉厚を上げ、頑丈で振動吸収性に優れた仕上がりとなっています。
肩下サイズ
425mm, 445mm, 465mm
重量
680g
マウント
インターナショナルスタンダード、ポストマウント
Vブレーキ対応
Vブレーキ対応フォークは以下リンク先(Amazon)にあります。


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